父親の育児参加
現在の家族の形態として、親と子のみで、生活を送る「核家族」という形態が、昔に比べると大変多くなったと言われます。
そういう形で育児をするとなると、これは母親一人がすべての家事と育児を請け負うというのでは、かなりの精神的な負担になるようです。
近頃の若いお父さん達は、育児にも協力的な方が増えたと思います。
実際休みの日になると、公園や近所のサイクリングロードでは、父と子の姿を目にする事も多く、見ていて微笑ましく感じます。
少子化対策も踏まえてでしょうか、国をあげて、「父親も育児参加を!」という風潮も、実際あります。
(そのわりには、実際父親が育児や家庭のために、休暇を取りやすい社会とは言えない所が残念ですが。)
このテーマについては、是非お父さん方にもお考えいただきたいと思います。
父親にできる育児参加とは、どういうものがあると思いますか?
また、どういう方法で育児参加をされていますか?
育児参加というと、直接育児の一部を請け負うというイメージが強いのですが、実はそれだけではありません。
子供が幼い時期というのは、父親は大抵仕事でも一番忙しい世代にあたります。
妻は
「いつも帰りが遅くて私ひとりが育児をしている。」
夫は
「仕事だから仕方ないのに。。。」
という風に、お互いが不平不満をもつと、なかなか解決に至りません。
夫は、まずは妻に対して、話をたくさん聞いてあげてそれに共感し、労をねぎらってあげて欲しいのです。
ご自身も仕事で疲れている事でしょう。
けれども、妻にもトイレさえゆっくり行けないような、子供に振り回される時期というものが存在するのです。
ほんの一時期の事ですから、この時期だけは、夫は妻にとにかく優しくしてあげていただきたいと思います。
そして妻も、夫が組織や社会の中でそれなりに苦労し、疲れて帰宅しているのだという事を、理解してあげて欲しいと思うのです。
普段の家庭での母と子のやりとりや生活ぶりは、その場にいなかった父親には分かりません。
「何もしてくれない。」
と諦める前に、してもらえたら助かるという事、例えば
「洗った食器を、食器棚に運んでもらえないかしら?」
「洗濯物を干している間、子どもの相手をしてもらえると助かるんだけど。」
等と、具体的に口に出してお願いするとよいと思います。
父親が積極的に何かを手伝おうとしないというのは、決して面倒な事を母親に押し付けて自分は楽したいと思っているわけではなく、実際に自分に何ができるのか、何をすればいいのかが分からないからでないかと思います。
具体的に これをやってもらいたい、こうして欲しいという事を提示する事で、夫も動きやすくなると思います。
この時、ちょっとしたコツがあります。
このお願いする内容にも「選択肢」があるようにしておく事です。
仮に、ご主人が料理が苦手という方であった場合、
「今日は、パパに料理をして欲しい。」
という要求をひとつだけ出しても、頼まれた方は、ストレスになります。
イヤイヤする事になるか、あるいはできないと断る事になるでしょう。
その様子をまのあたりにする妻の側も、不機嫌になってしまいます。
いくつかの選択肢の中から、ご主人がその時
「これならできる。」
「疲れているけれど、これならやろう。」
と思える物を「選ぶ」という、ゆとりを前提とした上で、お願いしてみると良いように思います。
そして、その労力に対して必ず感謝の気持ちを伝える事です。
夫婦関係も、相手に対する思いやりでスムーズに行く事が多いのではないかと思います。
実際、小さい子どもがいる子育て中の主婦に、夫にして欲しい事はというアンケートをとった際に
「家事を手伝って欲しい。」
「話を聞いて欲しい。」
という項目が上位に挙がったそうです。
子どをも寝かしつけていて一緒に寝てしまったり、洗濯ものが取り込んだままだった時、ご主人の分だけも、食器が洗ってあったり、洗濯物がたたんであれば、妻はどれだけ助かるでしょう。
普段帰宅が遅く、子どもと接点が少ない父親が、子どもに直接関わろうとすると、時期によっては、
「ママがいい。」
「ママと!」
という場合があります。(一時の事ですよ。)
この時、子どもは決してパパがイヤなわけではないのです。
幼い子供には、普段一緒にいるママにしてもらう事で安心感があったり、あるいは、物事に対して、必ず順番や法則を守ろうとする=それに執着する時期があります。
つまり、普段ママがしている事を「法則」として考えている為、これはいつもママがしているのだから、今回もママがするのだと解釈して、そういう発言をする場合があります。
父親としては、せっかく自分がと思っているのに、拒否されたような気持ちになってしまいがちですが、そこでがっかりしたりしないで、子どもと直接関わる事以外の、家事や用事を代わりに行う事などで、母親に協力すれば良いと思います。
子どもが成長した時など、逆に母親ではなく、父親でなければという時期も必ず存在します。
幼い時期には「母性」、思春期には「父性」が必要という理論も実際あるのです。
(勿論その時に子どもにそう思われるためには、子供が幼い頃からコミュニケーションを取っておく必要がある事は付け加えておきます。)
単に、子どもが幼い時
「ママがいい。」
と言われたら、
「今は、母親が一番必要な時期なのだ。」
と考えてください。
時期が変われば、父親の出番も必ずあるのです。
また、育児が大変な時期、妻に対して、寝入りばなに頭をなでたり、腕枕などで背中をトントンと叩いたりしながら
「いつも君は頑張っている。君は素晴らしい。いつもありがとう。愛しているよ。」
と、暗示をかける言葉を、かけてあげて欲しいと思います。
これは大人が子供に使う手法で、「5分間暗示法」というものです。
うとうとしている時には、抵抗したり反論したりする気にならず、それをスーッと受け入れやすいのです。
眠いのだけど熟睡まではしておらず、周りの音や声はなんとなく聞こえているという時が、一番効果があるそうです。
人間は
「君は素晴らしい。」
「愛している。」
と言われつづけていると、本当にそうなっていくという性質があります。
脳に潜在意識として吸収されるからです。
育児参加というのは、直接子どもに接したり、子どもの面倒を見る事だけを指すのではないと思います。
直接育児を担う時間がない場合は、母親の精神安定に協力する。
これも父親の、立派な育児参加の一つだと思います。
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